こんにちは!AzuYahiです。
今の季節はあちらこちらで夏祭りが行われていますね。
そこそこ大きい町であれば、芸能人を呼んだりして飲んで食って花火見て盛り上がるわけですが、北海道のど田舎の夏祭りはそれとは少し変わった盛り上がりを見せます。
最近では過疎化が進みすぎて、夏祭り自体が消滅しつつありますが僕が子供の頃は活気があってとても楽しいお祭りでした。
その中でもとある田舎の夏祭りで開催された「肝試し」が今でもとても記憶に残っています。
今回はそんな肝試しのお話し。
祭りが進行して外が真っ暗になった頃、祭りに参加している子供達は一箇所に集められます。
肝試しに参加する為です。
この時に参加を拒んでしまうとまわりから臆病者とか言われて感じが悪いのでほとんどの子供達は嫌でも参加していました。
全部で50人くらい集まった僕たち子供は大人に先導されて外灯も何も無い真っ暗闇で真っ直ぐな町道に連れて行かれました。
この直線道路は500メートルほどあって、僕たち50人はただその道路をみんなで歩くだけでした。
これがこの町の肝試し。
50人も一緒なので気持ちは少しは楽ですが、ここからは大人は先導してくれないのでみんな先頭を歩くのを本能的に避けていました。
僕も先頭は嫌だったので真ん中くらいの位置で歩き始めました。
そして暗闇のなかをみんなで歩いて行くと突然、パンッっていう炸裂音が鳴りました。
突然の音にみんなびびりまくりです。
それから続けてパンッパンッパンッとあちこちで炸裂音が鳴り響きました。
音は足下から聞こえてくるので僕は地面を確認してみると、地面のあちらこちらにかんしゃく玉がばらまかれていました。
現在は売られているか解りませんが、踏みつけたり、壁にたたきつけると爆発する爆竹のような音がする火薬の玉です。
それが地面にばらまかれているのでみんながそれを踏む度に炸裂音が響き渡るのです。
大袈裟ですが地雷原を歩いているような恐怖を味わえます。
(地雷原歩いたこと無いけど)
これが子供にとってはかなりの恐怖で半分以上の子供達がここでリタイアしたと思います。
泣いている子供もたくさんいました。
僕は何とかかんしゃく玉エリアを突破して、びくびくしながらさらに先に進みました。
すると今度は顔や体に冷たい物がぺたぺたと当たりました。
暗闇の中で冷たくてつるつるした物がたくさん降ってくるのでみんな大パニックになりました。お漏らししてしまう子もいました。
僕も恐怖のあまり泣き出しそうになりましたが、たまたま冷たい物体をキャッチすることができたのでおそるおそる臭いを嗅いでみました。
それはコンニャクでした。
コンニャクと解れば恐怖も一気に消え去ったので僕は余裕でコンニャクエリアを突破しました。コンニャクだと気がつかなかったらリタイヤしていたかも知れません。
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しばらく歩いて行くと目の前にぼんやり明かりがついている鳥居みたいなゲートが立っていました。どうやら今回の肝試しのゴールみたいです。
僕を含む子供達はゴールに向かって走り出しました。
するとゴールのすぐ目の前に1人のおばちゃんが立っていました。
そのおばちゃんはこの町では子供達に人気者の駄菓子屋のおばちゃんでした。
おばちゃんを知っている子供達はおばちゃんを見て安心したのかみんなおばちゃんに駆け寄りました。
しかし、子供達はおばちゃんの目の前でぴたりと足を止めて、きゃーーーと悲鳴を上げました。
駄菓子屋のおばちゃんの頭に何かが当たると、そこから真っ赤な血のような液体が弾けました。その何かが何発かおばちゃんに当たる頃にはおばちゃんの体は血で真っ赤になっていました。
血まみれになったおばちゃんは、いたいよ~いたいよ~って言いました。
これはとてつもない恐怖でした。
普段知っている人が突然血まみれになる恐怖はとんでもないものです。
種を明かせば簡単なことで、血のりを入れた水風船を用意してそれをおばちゃんにぶつけているだけの話でした。
結局僕たちは恐怖のあまりその場から動けなくなってしまい、全員リタイヤになってしまいました。
現代であればこの肝試しの内容は絶対NGな内容ですよね。
ただ、良いか悪いかは別として昔はネットで叩かれることも無いので祭りで人の目を気にしている人はあまりいませんでした。
ただ僕を含む子供達には大きなトラウマを残した肝試しでした。
現在ではこういう肝試しはもう行われていないみたいですが、復活することがあれば是非また参加してみたいですね。
絶対復活しないだろうけど・・・。
それではまたね(^_^)/