こんにちは!AzuYahiです。
今回は僕の幼少の頃のお話をしたいと思います。
僕は夏休みになると田舎のばあちゃんの家に泊まりがけで遊びに行っていました。
ばあちゃんの家の周辺はどこを見渡しても山しか無いようなかなりのど田舎でした。
だけど夏休みになるとばあちゃんの家には僕の他に妹、従兄弟の兄ちゃんとその妹も遊びに来ていたので近所に住む子供達も含めて毎日外で楽しく遊んでいた記憶があります。
従兄弟の兄ちゃんは小学校4年生で、僕は2年生、妹と従兄弟の女の子は幼稚園児でした。
従兄弟の兄ちゃんは面倒見が良くて僕は大好きでしたが、体型がとても太っていたのもあって近所の子供達からはデブ!デブ!とよくからかわれていました。
でも兄ちゃんはとても温厚な性格だったので何を言われても大して気にしていませんでした。
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僕たちは普段、山のふもとで鬼ごっこやかくれんぼをして遊んでいたのですが、この日は近所の悪ガキが来て僕たちに新しい遊びをもちかけてきました。
いつも遊んでいる場所から少し離れたところに高さが数十メートルはある急斜面がありました。
悪ガキはその急斜面をビニールシートで滑って遊ぼうと持ちかけてきたのです。
それを聞いた兄ちゃんは危ないからやめようと言いました。
すると悪ガキは兄ちゃんに向かって怒鳴りました。
お前はデブだからこの斜面が登れないだけだろ!臆病者はどっかいけ!
兄ちゃんは、はぁーとため息をついてその場から立ち去ってしまいました。
悪ガキは今度は僕に向かってお前はやるよな?言ってきたので僕は思わずやるよと言ってしまいました。
僕と悪ガキは妹たちを下に残して、斜面を這いつくばって登っていきました。
登ってみると枝や草木をしっかり掴まないと滑り落ちてしまいそうなくらい急な斜面でした。
僕は恐怖にかられながらもなんとか斜面を登りきり一番高い場所に到達しました。
いざ登って下を見下ろしてみると・・・・。
めちゃくちゃ高くて膝ががくがく震えました。
下から見るのと上から見るのでは大違いでした。
こんな所滑り落ちたら大怪我してしまう。。。いや死んじゃうかも・・・。
悪ガキの方をちらりと見ると彼も顔面蒼白でした。
ねぇ・・・少し迂回して安全なところから下に降りない?
僕が悪ガキにそう言うと、悪ガキは先ほどの勢いはどこに行ってしまったのかすんなり同意しました。
僕と悪ガキが迂回しようと歩き出したときに衝撃な光景が目に入りました。
幼稚園児の妹が急斜面を8割くらい登ってきていたのです。
妹は怖くなったらしくその場にとどまって泣き出しました。
妹は斜面に生えている雑草を掴んでいるだけで今にも滑り落ちそうでした。
僕はテンパってなんとか妹を助けようと斜面に戻ろうとしましたが、悪ガキに取り押さえられました。
僕の身を案じてくれたのでしょうがこのまま妹が滑り落ちてしまえば大変なことになります。2年生の僕にもそれがはっきり解りました。
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僕が悪ガキの手をふりほどいて妹を助けにいこうとした瞬間・・・・
妹はもの凄いスピードで斜面を滑落していきました。
僕はどうすることもできずにその場に固まり、ただ妹が滑落していくのを見ているしかできませんでした。
そして妹はもの凄い勢いで地面にたたきつけられました。
と、思ったのですが・・・・
なんと兄ちゃんが下で妹を受け止めてくれていたのです。
勢いが凄かったので妹をキャッチした瞬間に2人とも地面に転倒しましたが、幸いかすり傷で済みました。
僕は下に辿り着くと兄ちゃんと妹に抱きついて号泣しました。
兄ちゃんは無事で良かったとにっこり笑いました。
今思うとあれだけの勢いで滑落してくる人間を受け止めれば普通の体型の子供であれば吹き飛ばされてしまい大惨事になっていたかも知れません。
兄ちゃんが太っていたから受け止められたのだと思います。
それ以来、悪ガキや近所の子供達は兄ちゃんを馬鹿にしなくなりました。
それどころかみんなの兄貴分的な存在へとなっていったのです。
あれから数十年の月日が流れて、今でもたまに兄ちゃんとは会って酒を飲んだりしています。お互いにおっさんになってしまったので昔みたいに遊ぶことは無くなりましたが兄ちゃんの顔を見るといつもあの時の斜面での出来事を思い出します。
あの時の兄ちゃんは本当に格好良かったなぁ。
以上、僕の尊敬するデブの兄ちゃんのお話でした。
それではまたね(^_^)/
ゲームネタなどのセカンドブログもやっているので良かったら遊びに来てくださいね。