AzuYahi日記

どうでもいい知識、思いつき、妄想などなど

【第5回】二次募集で入学した高校は悪の巣窟だった話

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こんにちは!AzuYahiです。

 

前回の続きです。

 

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入学してから3ヶ月がたった頃、僕たちにとって大事件が勃発します。

 

コウイチと同じクラスにマルオといういつもいじめられている同級生がいました。

マルオをいじめている奴はシンゴというヤンキーでした。シンゴのやりくちはみんなの前でマルオを言葉で侮辱し、最後は暴力を振るって怖がるマルオを笑いものにするというものでした。

しかし、この日のシンゴのいじめは少し度が過ぎていました。

 

シンゴはマルオを廊下に正座させるとあることを強要します。

 

「ここで全部服脱げや!」

 

マルオが必死で拒むとシンゴは容赦の無い暴力を振るいます。

 

その現場にたまたま僕とコウイチを含む数人が居合わせました。

僕はシンゴの行為に怒りを憶えてコウイチに思わず言ってしまいました。

 

「ああいうクズ野郎は自分も同じ目にあわなきゃわかんないんだろうね。」

 

この一言がとりかえしのつかない大事件に発展しようとは・・・・。

 

コウイチはそうだよなと頷くとシンゴの方に近づいていきました。

 

「テメームカつくから、ちょっと付き合えや。」

 

コウイチはシンゴの襟を掴むとトイレに引っ張っていきます。

僕の仲間達はすぐにトイレに集まります。

 

トイレで10人くらいに囲まれたシンゴは顔面蒼白で懸命に弁明しています。

 

「おめーらには迷惑かけてないだろ!軽い気持ちで遊んでただけなんだって。」

 

コウイチはシンゴの顔面に一発いれるとシンゴに言いました。

 

「じゃあ、俺も遊んでやるよ。全部服脱げ!」

 

僕は最初、脅しで言ってるだけかと思ったんですがコウイチはマジでした。

シンゴがいくら許しを請うても一切聞かず服を脱ぐことを強要し続けます。僕はさすがにやり過ぎだと思ったのでコウイチを止めました。するとコウイチは凄い剣幕で僕に言いました。

 

「おめーがこいつを許せねえって言ったんだろ!それになこういうクズ野郎はやるからにはとことんやらないとこっちが馬鹿見ることになるんだよ!」

 

「俺が言い出しっぺなのはわかってる!だけどシンゴもじゅうぶん懲りたはずだから、このくらいで良いだろうって言ってんだよ!」

 

僕も思わず熱くなってコウイチに怒鳴ってしまった。

コウイチは僕にも殴りかかってくる勢いでしたが、拳を下げると僕に言った。

 

「・・・・・。兄さんがそう言うならやめとくよ。だけどこういうクズ野郎をぶちのめす時は絶対に逆らう気が起きないくらい徹底的にやらないと後悔することになるぜ。」

 

コウイチはその場を去って行った。

僕もなんとなく気まずくてコウイチに声をかけることが出来なかった。

 

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そして翌日・・・・・。

 

 

僕とコウイチ、そして昨日トイレに集まった僕の仲間達が一斉に職員室に呼び出しを食らいました。

 

シンゴはあの後、母親に自分がいじめにあったと報告し、激昂した母親は学校に通報したのです。

 

僕はすぐに先生達にシンゴがマルオをずっといじめていて、それを助けるためにシンゴともめたことを言いました。だからといって僕らのやったことは許される事じゃ無いのはわかっていたけど、このままではあまりにも悔しかったから・・・。

 

先生はすぐにマルオを職員室に呼び出して、シンゴとの事情を聞きました。そこでマルオは予想外のことを言い始めました。

 

「シンゴ君にはいじめられていません。僕はコウイチ君達に助けも求めてない。」

 

僕はカッとなってマルオにつかみかかったが、先生に止められました。そして昨日コウイチが僕に言った言葉を思い出しました。

 

"絶対に逆らう気が起きないくらい徹底的にやる"

 

マルオはシンゴに徹底的にやられていたから、逆らうという選択肢が無かったのだ。

僕の中途半端な情けが事をこれだけ大きくしてしまったのか・・・・。

 

コウイチは先生に言った。

 

「言っておくけどシンゴをやったのは俺一人だよ。こいつらは俺を止めてただけだ。」

 

すると生活指導の先生はコウイチに冷たく言った。

 

「これだけ表沙汰になったら退学も視野にいれなきゃならん。お前がシンゴとご両親に誠意を持って謝罪をするのなら学校側も穏便に済むようにはからうがな。」

 

え?退学・・・。コウイチが退学・・・・。そんなの絶対嫌だ!

気がつくと僕は先生に土下座していた。

 

「お願いします!コウイチを退学にはしないでください!元を正せば俺がコウイチをけしかけたようなもんなんです。俺も同罪なんでシンゴには謝罪しますからどうか退学だけは勘弁してください。」

 

コウイチは僕の腕を掴むと無理矢理たたせた。

 

「兄さん・・・ありがとな。すげえ嬉しかった・・・。だけど兄さんがあんなクズ野郎に頭下げることなんて無いよ。俺も下げる気ないしw」

 

そしてコウイチは先生にはっきり言った。

 

「俺、学校辞めるわ(*^_^*)」

 

 

それから僕たちも先生方もシンゴに謝罪して穏便に済ますように説得したが、コウイチの決心は変わらなかった。

自分の信念を捨ててまで高校にすがりつく気は無いとのことでした。

 

コウイチと出会って3ヶ月。

 

僕にとって恩人でもあり、親友でもあるコウイチ。

 

コウイチの退学で僕の中で何かが変わった気がしました。

 

 

それから2週間後、シンゴは学校を逃げるように退学しました。

毎日殴る蹴るのいじめにあっていたのが原因でした。

しかし、誰にやられていたかは決して口を割らなかったそうです。

 

僕はその知らせを仲間達から聞くと思いました。

やはりコウイチの言ったとおりだと。

 

"絶対に逆らう気が起きないくらい徹底的にやる"

 

今回はここまで。

 

 

 

それではまたね(^_^)/

 

 

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