こんにちは!AzuYahiです。
前回の続きです。
ショウスケがタイマンで負けた。
翌日には校内にその噂は広まっていました。
まわりの見る目があきらかに変わっているのが解り、誰も僕と目を合わさなくなりました。まあ、僕の顔はボコボコでどっちが勝ったか解らない状態でしたがw
ただ、気のせいか原田一派は敵意の目を僕に向けている気がしました。
後から聞いた話だとショウスケは顔を何針か縫うくらい重傷だったらしく、この日は学校を休んでいました。僕はとても罪悪感に胸を締めつけられてこの日からしばらくテンションが上がらず学校もさぼりがちになりました。
ショウスケの件で僕が凹んでいた反面、それに歓喜する奴もいました。
トモです。
トモはこれを機に片っ端から喧嘩を売ってどんどんグループをでかくしていこうと画策していたのです。もちろん原田一派に関わらないように。
この頃の原田一派はアンパン中毒だらけで学校でも廃人みたくなってる奴ばかりでしたので尚更トモは事を起こしやすかったのだと思います。
バ王はアンパンをやっていないようだったので安心しましたが・・・。
ちょくちょくセイジが僕のところにトモが暴走していることを報告しに来てくれましたが、僕は無気力で好きにやれば良いとあまり相手にしていませんでした。
しかし昔からこういう言葉があります。
"出る杭は打たれる"
どうやら原田にとって僕らはとても目障りな存在になったみたいでした。
原田が動くかも知れない。そんな噂を耳にした僕はさすがに放っておけず久しぶりにトモと接触しました。
「よお兄さん、体はもう大丈夫なのか?」
「原田が動くかも知れないぞ。そろそろ大人しくしておけ。」
「兄さん・・・。俺思うんだよ。もう俺たちって原田とまともに喧嘩できるくらいビッグになったんじゃないかって。良い機会だから戦争おっぱじめようぜww」
「俺たちは所詮寄せ集めだ。ああいう本物の悪党には関わらない方が良い。ショウスケに勝ったと言ってもあれはまぐれだし、もう一度やったら多分俺は負けるよ。」
「了解、了解。兄さんは黙ってみててくれれば良いよ。俺が原田をやってやるからw兄さんをR高のてっぺんにしてやるよ。」
トモはそう言うと5人ほど引き連れて行ってしまいました。
あいつは多分僕のために原田と喧嘩しようとしている。そんなトモの気持ちを考えると僕はこれ以上トモを止めることは出来ませんでした。
そしてその日、トモは原田一派の一人を5人がかりでボコボコにしてしまいました。
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とうぜん原田は激怒してトモに向けて最強の刺客を差し向けるのでした。
トモは5人で校舎裏にたむろしていました。
そこにとても大柄な男が現れたそうです。
バ王でした。
バ王はあっという間にトモ達5人を倒してしまったそうです。
追い込まれたトモはナイ○を出したらしいのですが、ナイフを奪われたあげく人差し指の骨を折られてしまいました。
そして翌日、バ王は僕の前にも姿を現しました。
「俺をやりに来たのか?」
僕が言うと、バ王は真顔で返しました。
「今日は原田からの伝言を伝えに来た。原田はこれからお前に関わる人間を徹底的に的にかけると言っていた。」
「だろうな・・・・。やはり敵に回したのは大失敗だったみたいだな。」
「・・・・・・。発端であるトモは既にやったからな。俺の方でも穏便にすむように動いてみる。穏便にはいかねえと思うが。」
「・・・・それならお前に1つ頼みがある。」
「なんだ?」
「原田に俺が詫びを入れる機会を作ってくれないか?」
「詫びったって、はいそうですかじゃすまねえんだぞ?原田のヤキは半端ないぞ。」
「ショウスケとやり合って思ったんだよね。誰かを傷つけるくらいなら自分が傷ついた方が楽かもって。バ王いろいろ世話かけてすまんな。」
「何を今更。テメーの世話はガキの頃からずっとだろ?w」
「確かにw」
バ王は俺が詫びを入れたい旨を原田に伝え、原田はそれを受け入れました。
翌日、僕はR高の近くにある使われなくなった倉庫に一人呼び出されました。
中には原田とバ王、そのほか20人ほどが既に待っていました。
コウイチとの出会いからはじまった僕のヤンキー生活にも終わりが近づいていました。
次回最終回!
それではまたね(^_^)/
最終回はこちら
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